2008年03月14日

いつも首の皮一枚

つながっているKevinです、こんにちは。

皆さん、ご無沙汰ブリブリ♪

おげんこ?

さて、こうやって長い間ブログの更新を行っていない時って、いろーんな事が起こってる最中の可能性が高く、確か昨年の三月もエンタメ業界から足を洗うぅぅ!ってふざけた事を決意していた時期でもあったと記憶してるわ。

って事で、今回も色々あったわよ。

色々あったとっていっても、一言で言うと

ビザ問題

なの!

ここで働いている日本国籍のものは誰もが絶対に苦労するビザ問題。

あたくしにも容赦なく襲ってきたわ。。。恐ろしやぁぁ!!!怒り

今のあたくしの状況:

現在ハリウッドの大手スタジオで働いているんだけど、今は学生ビザの延長みたいなOPTというヤツで働いるの。

でもこれは7月末で切れるから、それ以降はOPTでは合法的に働けないの。

OPT(Optional Practical Training): 学校を卒業し、許可が降りてから一年間は合法的に働けるという学生ビザの延長のようなもの。自分が勉強した分野に関係ある職業であれば一定の期間、学生ビザの延長で働けるというもの。MBAの場合、この期間は一年。

なので、長くアメリカにいようと思ったら、就労ビザが必要なの。一般的に留学生が卒業後に取得する就労ビザはH-1 Bといって、これは会社にスポンサーしてもらわなきゃいけないんだけど、アメリカ企業だとほとんどスポンサーしてくれない。

手続きが面倒で、お金もかかるからね。それだったらそんな面倒なことをしなくても良いアメリカ人を雇ったほうが全然良いわけだし。そりゃそうよね。

ってな事なんで、日本人は間違いなく、このビザ問題で皆苦労してるの。

しかもあたしの場合エンタメ業界にこだわってるわけだから、更に難しいったらありゃしないわよ!アメリカのエンタメ企業でビザもサポートしてくれるとなると、いやぁ、全くもって厳しいですわ。

あと、アメリカの企業って本当に専門性を求めているので、あたしがいくらMBAを出たからといって、例えばファイナンスの仕事にアプライ(申し込み)しても、やれ、アカウンティング(経理)の経験が浅いだの、もっとこういうファイナンスの経験を求めてるだの、かなり具体的なスキルを求めてるのよね。マーケティングにしてもそう。過去の経験と実績がものをいうので、それが求人のポジションにピンポイントでマッチしてなければ、非常に難しい。

これはいけるかな?と思って応募したポジションでも、他のスタジオで全く同じ事をやってた人がいて、結局その人が採用されたという経験も。。。悲しい

日本だとポテンシャルをみて、まず採用し、そこからどのポジションが一番合ってるかを見極める的なところがあるけど、ここアメリカはピンポイント採用。自分の上司になる人が直接面接をし、人事は手続きしかやらない。こういう面白い人材がいるんだけど、どう?という推薦ぐらいはしてくれるけど、基本、決めるのは実際の上司だからね。

でまぁ、やっぱ就職はコネだけではどうにもならない世界ってのがよくわかったわ。

もち、コネがなければ面接さえしてもらえないんだけど、面接までいったとしても、そういった具体的なスキルがなければ、門前払い。

なんのコネもないところにもアプライしまくったけど、全てものの見事に落ちまくり。

で、あたしが働いている大手スタジオも、今のあたしのポジションはビザをスポンサーできるポジションではないと言われたんだけど、人事と話をして、ビザスポンサーが可能なポジションに就職する事ができれば、スポンサーするよと言ってくれたので、スタジオ内の他のポジションにアプライしまくったの。

が、これらも全滅!

しかも、このH-1Bのビザ申請は年に一度しか行われないので、4月1日の受付開始を逃すと、来年の4月まで待たないといけないの、申請を!

正確には確か、6月ぐらいまで申請を受け付けているんだけど、昨年は大量の申請があって、4月2日に(たったの二日で)枠がいっぱいになってしまって、抽選になった経緯があるの。だからなにがなんでも4月1日までに申請しておくのが通例となってるのよ。

で、3月に入っても、どの会社からも全く音沙汰がなく、全滅状態で、かなり焦り始める。

興味を持ってくれたところもあったけど、ビザサポートが必要ということを打ち明けると、人事に聞くのも恥ずかしいから無理、とあっさり断られる。

こんなに苦労するとは思わなかったわ、正直。

日本語を必要としてないポジションでも、過去の経理、経営企画室、スタジオやプロダクション会社でのインターン経験、MBA等でカバーできるだろうと思ってたけどその考えは

大甘

だったわ。

さて、もう3月中旬に近づき、仮に面接でOKが出たとしても弁護士と一緒に書類を作成し、4月1日の申し込み開始日に間に合わせることはほとんど不可能。

にっちもさっちもいかなくなり、もう、日本か、カナダに戻り、そこでエンタメ系の会社に就職し、機を見てまたハリウッドに出直すしかないなと覚悟を決めてたそのとき。。。

ふと、

どこも雇ってくれないんだったら、自分で会社興して、自分にビザサポートをすれば良いんじゃない?

というウルトラC級の発想(無謀、アホともいう)を真剣に検討し始める。。。

まぁ、そんな事絶対に無理だろうと思いながらも、少し調べてみることに。

この発想にいきついたのも、ある女の子との会話がきっかけ。彼女は4年大学を卒業し、私と同じOPTなんだけど、既に会社を設立するだけしたとの事。いずれはOPTが切れたときにその会社が発行したビザをもってアメリカに残るべく、会社の実績作りに励んでいるんだって。へぇ、若いのに偉いなぁ。。。と感心したのを覚えてる。

そういえば、OPT期間中って会社も興せるってAndersonの弁護士が言ってた事も思い出す。

が、当時はそんな気はさらさらなかったので、馬耳東風状態よね。

で、その会社を設立した彼女との会話の中で、あぁ、そういう方法もあるんだぁ。。。と漠然と考えるが、完全に他人事。

が、ここに来て、他に方法がないと気付き、まぁ、難しいだろうなぁと思いながらも、とりあえずその無謀なアイディアを友達とかに話してみる。

が、「いやぁ、無理だと思うよ」という、ごもっともな反応がほとんど。

そりゃそうだ。しかし、それであきらめるあたくしではありません!

さて、転機が訪れたのは先週の土曜日。

友達二人と10,000BCという映画を見に行ったとき、ふとビザの話になり、なんとその友達の一人が実際に自分で会社を興し自分にH-1ビザをサポートしてるというではないか!!

何何々!?!?まじ、まじ、まじ!?!?!?!?

一気にボルテージがあがる。実際にそれをものの見事にやり遂げた人が近くにいると、現実味が全くもって違ってくる。

早速ネットで色々調べてみるけど、やはり、ちゃんとしたビジネスでないと難しいことが判明。特にビザ取得のためにペーパーカンパニーを設立するのを防ぐため、そういった申請を移民局が断るケースが増えているとの事。

あと、仮に受理されてもあとで監査が入って、ビジネスの証明ができないと拒否されると書いてあったの。

そっか。ビジネスを証明できれば良いのね。。。と色々画策し始めるあたくし。。。♪

そこで、給与の支払先をあたし個人ではなく、あたしの会社にする事ができればどうなのかしらと考える。だって、あたしの会社が提供するサービスに対してスタジオが対価を払ってるわけだから、ビジネスとしても成り立つはず。監査が入ってもそれは証明できるわ。

ということで早速、支払先をあたし個人ではなくあたしが設立した会社にできるかどうか、担当者に聞いてみる。

契約を変更し、会社と個人間ではなく、会社と会社間の契約に変更すれば。。。

できるって!!!!!

興奮しまくりのあたくしは、善は急げということで早速その日の夜に弁護士とアポを取り、相談。

事情を説明し、可能性はどんな感じでしょう?と恐る恐る聞いてみると。。。

「大丈夫でしょう。」

とのお返事が!

!!!!

まじ?

グッド・スクールからMBAを取得しているのと、コンサルティングやファイナンスのサービスを提供しているのであれば、MBAの学問とも関係があるので大丈夫とのこと。また枠に関してもマスター(修士号)を取得していれば、学士の枠とはまた別なので、ビザを取得しやすいとの事。

まーじー!?!?!?

が、4月1日に間に合わせなければいけないので、急ぐ必要があると。

って事は逆にいえば、こんなギリギリでもちゃんと間に合うようにやってくれるってことよね!

ありがとう、弁護士様様♪♪♪

これ、一昨日(火曜日)の夜の話ね。

って事で、次の日(昨日、水曜日)、早速オンライン上で会社設立の手続きを開始。

いまや、オンラインで会社設立の代行サービスがあるのよね。

びっくりするぐらい簡単だったわよ。

資本金の最低金額ってのもないし、100ドルからだってできちゃう。

って事で早速オンラインで色々と記入し、登録し、済ませちゃった。

あとは、その代行の会社が書類を作成し、登録してくれれば、あたしは会社のオーナー!

いやぁ、なんか、ちょっと、不思議な感じ。。。

ロスのハリウッドエンタメ業界に入り、できればその世界で独立したいなぁ。。。なんて漠然と考えてたのが、まさか、ここ三日でこんな急展開になるとはね。

っていうか、必要に迫られて、他にロスに残る方法がないから無理やりやったんだけどね。そうじゃなかったら、絶対にしてないと思う。

でも会社設立したら、法人ができるわけで、今のスタジオ以外の仕事も色々とできることになるし、そういった意味では可能性が広がるわよね。

実際に既に、友達にある娘のマネージメントのお手伝いをしてもらえないかと頼まれ、この会社を生かして色々とお手伝いする事ができるかもしれないし、今、私個人に入ってくる通訳や映画の脚本の翻訳等のお仕事を、今後は会社経由にしておけば、会社の実績にもなるしね。

いやぁ、なんか夢が広がってきたわよ!

まさに、真っ暗闇の世界の中に、一筋の希望の光が現れた感じ。。。

まぁ、でもまずは会社設立の承認が降りなきゃいけないのと、もっと重要なのは、H-1 Bビザがちゃんと降りるのかっていうのが最大の山場だから、気を許せないわね。

って事で、この件に関して進捗があればまた報告しま~す!


ではでは、またねん♪

Kevin♪

at 02:28│Comments(8) 日記 

この記事へのコメント

1. Posted by メグミルク   2008年03月14日 10:46
ご無沙汰でーす。
もとUCLAの学部生です、と言えば誰だか解るといいのですが。笑。
Kevinさんのその行動力、すごい勉強になりました。
ビザの問題、自分はこういう能力と経歴があるからどうにかなるだろう、と思って甘く見ていたら痛い目みるんですよね…。でも、突破口が見つかって本当によかったですね!
最後まで上手くいく事を願っています。
2. Posted by kaorin   2008年03月14日 12:21
まずは、おめでと~{クラッカー}
さすが、ケビン。土壇場にむくむくとgood ideaが沸いてくるのね。
ところでその会社の名前、Kevin Agencyにしといてくれた?
3. Posted by すぎりょう   2008年03月14日 14:23
いやー、Kevin、君はすごいよ。
資金が必要になったら「Equity」で投資するよ(笑)
Debtなら源ちゃんかね?
ともかく頑張って!
で、いつか俺がLAに戻りたくなったらVISAサポートしてね~(笑)
4. Posted by SHUN   2008年03月14日 18:57
何はともあれ、光が差し込んで良かったね。
近い将来お互いの会社で協力しあって、日米をつなぐ一大プロジェクトをやりましょう!
5. Posted by りんご   2008年03月15日 01:40
すっげー!!さすがチューチュー!!
その会社の名前は!?
絶対スチュアートリトルでしょ!!!
6. Posted by Kevin   2008年03月17日 14:46
メグミルクさん
 メグミルクといえば、もちろん分かりますよ♪社会人生活はどうよ?といってもまだかな?まぁ、こちとら色々ありますが、なんとかやってるので、メグミルクさんも新しい社会人生活、是非とも頑張ってね!お互い頑張りやしょう♪
Kaorin
 そう、ほんっと、土壇場でって感じよ。もうあたしゃ疲れた。。。Kevin Agencyという会社名は闇の裏芸能プロの名前のまま残しておきます(笑) 
すぎりょう
 おっつー!元気にしちょるかね?投資してくれるなんて、嬉しい事言ってくれるねぇ♪ま、期待に添えられるよう、頑張ります!ビザ、バンバン出すよ~♪(なーんて、そんな大きな会社に成長してくれりゃいいけど。。。)
SHUN君
 ほんっと、よかったよ。日米をつなぐ一大プロジェクト、全然ありでしょう!
りんごちゃん
 会社名はやっぱ、チューチュー エージェンシーでしょう♪
Kevin♪
7. Posted by yasu   2008年03月17日 20:42
ビザは本当に面倒ですよね。私もかなり時間かかったりしました。
法人化してVISAを出すという手段はかなり面白いですね!独立するときは私も投資会社登記してみます!
8. Posted by Kevin   2008年03月18日 03:56
Yasuへ
 お、いいねぇ。なんか、Yasuが独立したら、その瞬間からすごい事やりそうだね(笑)
 また色々と刺激的なお話、聞かせてちょ♪
Kevin♪

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